認知行動療法でのアセスメント
認知行動療法はクライアントがどのような問題をもち、どのような症状があるのかを多面的にアセスメント(評価・査定)していきます。
1.どういった悩みや問題があるのか
2.悩みや問題に対してどういう気持ちか、またどういう症状があるか
3.問題に対してどういう行動や言動を取ったか
上記を専用のシートを使用してクライアント自信が自分の感情、行動、認知を記載していきます。
認知行動療法のアセスメントでは、下記の様な部分から着目していきます。
1.状況(いつ、どこで、誰と、何を、どうして、どうした)などを書き出す。
2.その時の気分(症状、行動など)を一言で表現する。
3.その気分の根拠やその時の思考を書き出す。
4.根拠を客観的に捉え、他の方法はなかったか、最善と最悪のケースを考える、現状で自分が出来る事を考える、などの作業を行う。
アセスメントによって自分の行動を客観的にとらえる事ができ、問題に対しての行動や言動が本当に自分にとって正しかったのかを見つめなおします。
認知行動療法では、自分が感じた気分に対して、その根拠を明らかにし、自動思考(考え方のクセ)に焦点をあてます。
その自動思考を客観的に知ることにより、他の捉え方や考え方をすることによって、気分を変えるという方法を自身で気が付けるようになって行きます。
また、問題に対する最適な心理的対処法を考える事によって、今後の自分の行動、考え方を修正していきます。
アセスメントにあたっては、実施中に混乱したり、気分が落ち込むこともあります。
そのために、カウンセラーが気分や自動思考の部分で低迷した場合のアシストを行います。
感情の整理や自動思考の根拠などは自身では気付きにくいものです。
そのためにも、認知行動療法では、具体的な書き出しと、第三者の客観的なフォローが必要になります。